みなさんこんにちは。日本では衆議院議員総選挙が終わって自民党大敗、立件民主党の大躍進。そしてそれだけでなく国民民主党の大大躍進がありました。少数与党になった自民党と連立を組んでいる公明党が今後どうやって政権運営をしていくか他党と色々とやられているようですね。海の向こうのアメリカでは来る11月5日に大統領選挙があるようですし、まだまだバタバタするのでしょうね。
バタバタと言えば先日娘のところに行ってきました。久しぶりに孫と遊ぶことはできたのですが、娘の車のタイヤローテーションを頼まれていたため、孫と遊ぶ時間欲しさにバタバタと大急ぎでジャッキを持ったりタイヤを持ったり運んだりと短い時間でやったため結構大変でした。おまけに大急ぎでやったため体の負担を考えなかったようで、翌日鳥取に戻ってからぎっくり腰を発症してしまいました。ぎっくり腰には今まで何度か罹ったことはあるのですが、その都度根性で、というか、腹筋に力を入れて痛みをやり過ごしながら、日にち薬(ひにちぐすり・・時間が薬という意味でほっとけば治るということです)で何とか乗り切ってきました。今回もそうしようと思っていたため腰に痛みを感じても特に何かをしようということもなく、いつものぎっくり腰対応と同じく、湿布を貼ってコルセット(我が家では腰ベルトと言います)をつけて様子を見ていました。
ぎっくり腰になるといつもそうですが、まず、朝の洗顔が大変です。洗面所の鏡の前に立つことはできるのですが、腰をかがめて前傾姿勢になることができません。そのため、歯を磨いた後のうがいも満足にできません・・あ、私、うがいの時にはコップは使わないで両手で水道水を受けてそれを口に持っていきます・・両手で水道水を受けることはできるのですが前傾姿勢ができないため受けた水が手や顔を濡らしてとてもうがいどころではありません。洗顔はもっと悲惨です。いつもは両手で石鹼をこねた泡で顔を石鹸だらけにした後で、うがいと同じく両手で受けた水道水を顔にバシャッといくのですが、直立不動の姿勢しか取れないため顔にバシャッといくはずの水が顔だけでなく、喉、胸、どうかすると両肩まで飛んでいきます。そこで、なるべく腰に負担をかけない姿勢を取るために洗面台に片手をついて残った片手で顔に水をもっていき片手で額から鼻、頬、顎まで撫でていきます。そうそう、アフリカのサバンナで暮らしている現地の方が少ない水で顔を洗う時のような恰好です。
そうこうしていると家内が「ねぇお医者さんに行ってみよう」と言い出しました。いつもはそれほど強くは言わないのですが、今回は結構何度も何度も言ってきます。恐らく、仕事で重い荷物・・まあ、仕入れた鮮魚なのですが・・を運ぶ必要があるためぎっくり腰だと大変だと思ってそういってくれたのだと思います。いつもだと「放っておけば治る」と診療所には行かないのですが、今回は「まあ、仕事に影響があるのなら仕方ないか」と意を決して診療所に行くことにしました。
家内が言うには鳥取駅前に評判の良い先生がいるらしいとのことで、ナビを頼りにその先生がいる診療所に行ってみました。
診療所に着いたのは午前10時30分少し前です。車から降りるのも、歩くのも本当に一歩一歩、腰に手を当ててゆっくりゆっくり。やっと受付を終えました。私は予約を取っていなかったため多少は時間がかかることは覚悟していたのですが、30分経っても1時間経っても呼ばれる気配はありません。たまたま待合室で隣に座っていた89歳のおばあさんと話していたのですが、そのお婆さんも1時間待っているとのことで、「私は10時30分に予約したのですが、今は10時30分ですかね?」(おばあさん)と、笑いながら11時30分になった時計を指さしていました。でも、その先生は本当に評判が良いらしく、お婆さんは車で毎週1時間かけて通っているそうです。自宅から1時間かけて診療所に着いて、予約時間を1時間遅れても一言も文句を言わずに待っていました。
ところが私はそれほど気が長くはありません。受付を済ませてから1時間が経った頃から段々と落ち着かなくなってきて、家内に「おい、もう帰ろうや」(私)と言い始めました。すると家内はいつものように「折角来たんだから」(家内)と言うだけです。そこで私もいつものように「どうせ診察しても、ちょこちょこっと温めるとか引っ張るとかして、あとは『湿布出しときます』だけだぞ」(私)と言いました。するとまた、「そんなことないから」(家内)と根拠のない安心のさせ方をします。
まあもう少し待ってみるかと、それからしばらくして診察室に呼ばれました。そこでは腰の状態を調べるために「じゃあ前屈してください」(お医者さん)と、ぎっくり腰で来ていることがわかっているのに絶対にできない前屈姿勢を取らせようとします。私は、前傾ではなく手だけ前に垂らした姿勢をして「う、くっ・・できません」(私)と先生に言うと、「はい、わかりました。では腰のレントゲンを撮りましょう」(お医者さん)と。腰の単純撮影写真を撮り終えて再度診察室に呼び込まれると、「骨に異常はありませんね、では痛みの原因を調べましょう」(お医者さん)とのことで、診察台に仰向けに寝かせられて、私の左足を先生が手で支えて「はい、まっすぐにしてどこまで曲がりますか?はい、次は右ですね・・・はい、右が100度ですね。右が○◆×#%△・・・」(お医者さん)と、私にはわからない言葉で何かを言っていました。するとその後「今から治しますからね。これができるのは鳥取県東部では先生(自分)だけですよ」(お医者さん)と若干得意げな口調で宣伝をしながら、私に体の左側を下にして寝るように指示しました。
私は指示されたとおりに左を下にして寝ていると、先生が私の右足の付け根と骨盤のあたりをススッスー、ススッスーという感じで撫でるような擦るようなことをしていました。ほんの2、3回です。時間にして10秒もなかったと思います。そしてまた私の右足を先生が手で支えて、「はい、まっすぐにしてどこまで曲がりますか?(お医者さん)」と処置前にやった検査を始めました。その瞬間に「はい、治りました(お医者さん)」と言われました。私は、まさかそんな簡単に治るわけがないだろうと思っていたのですが、「あれ?あれれ?なんか動く(私の心の中の声)」。そして、診察室に一緒にいた家内に「おい、動くぞ(私)」と言いました。家内は不思議そうに見ていましたが、でも動けるようになった私を見て「本当だね、良かったね(家内)」と言いました。
たった数秒です。撫でるような擦るようにほんの少し触っただけです。たったそれだけで普通に動けるようになりました。それまでは、ゆっくりと腰に手をあてながら一歩一歩じゃないと歩けなかったのにスッスッと歩けるようになりました。前傾姿勢をするように言われても手を前にだらんと垂らすことしかできなかったのに、たった数秒撫でて擦っただけで普通の前屈ができるようになりました。本当にビックリしました。驚きました。まさに神の手です。ゴッドハンドです。ずっと昔、極真空手創始者の大山倍達さんという方が手でビール瓶の口を切り飛ばしたため神の手と称されたことがあったのですが、それとは違った、一瞬で痛みと痛みのもとを取り除くことができる神の手でした。先生、ありがとうございました。
先生に聞いたのですが、今回の私の症状は仙骨(脊髄腰椎の下あたり)と腸骨(骨盤みたいです)の間にある仙腸関節というところ、これの右側の仙骨が必要以上に腸骨側に入り込んでいたため起きた痛みだったそうです・・まあこれをぎっくり腰というそうですが、片側だけでなくもちろん両側もあるそうです・・。先生はこの仙腸関節に手をかざして、撫でたり擦ったりして正常に位置に戻したそうなのです・・私にはまったくわかりませんでしたが・・。でも、原因やそのメカニズムを聞いても、なんでたったあれだけの作業で治ったのでしょうか。本当に不思議です。やっぱり神の手です。本当にありがとうございました。
はい、今回はぎっくり腰を患ったことで神の手を感じられる体験をしたお話でした。ひょっとしたらみなさんの町にも神の手を持つ先生がいるかもしれません。痛みは我慢しないでお医者さんに行ってみたほうがいいかもしれませんね。それでは次回も乞うご期待です。さようなら。