2026年10月12日週:え!?と思った話

 みなさんこんにちは。先週ニュースで言っていましたが(新聞にもデカデカと出ていました。号外も)、東京理科大学名誉教授の硤合憲三さんが今年のノーベル化学賞を受賞されたとのことでした。おめでとうございます。なにやら「不斉自己触媒反応の発見」という難しい研究だそうで、私のような者には内容どころか読み方もよくわかりません。「不斉自己触媒反応」は「ふせいじこしょくばいはんのう」と読むそうです。これは、生成物(できた物質)自身が触媒となって、自分と同じ「右手型」または「左手型」の分子を雪だるま式に増殖させる反応のことで、左右がほぼ半々の状態から、ごくわずかに片方の型を多く混ぜて反応させると、どんどんその型だけが圧倒的に増えることを世界で初めて実験で示したのだそうです。…と、申し訳ないのですが、私には理解できません。もう少し調べてみると、こんなことが書いてありました。私たちの体やタンパク質を構成するアミノ酸などは、なぜか「左手型」だけに偏っているそうで、この「生命の利き手」がなぜ偏ったのかという1世紀以上もの謎を解き明かす重要なモデルとして高く評価されたのだそうです。まあ、極々簡単に言うと、タンパク質やアミノ酸には左右対称の型(左手型、右手型)というのがあって、何故か左手型だけに偏って増殖してきているそうなんです。これを解き明かすための大きなヒントを掴んだからノーベル化学賞を受賞したということだそうです。
 いやーやっぱり難しいですよね。余談ですが、この方がされた研究も難しいとは思いますが名前もかなり難しいですよね。「硤合」と書いて「ソアイ」と読むそうです。おまけに「憲三」と書いて「ケンソウ」と読むそうです。やっぱり難しい研究をされている方ですから、名前も難しいのでしょうか…じょ、冗談です。硤合先生怒らないでくださいね(汗)。

 と、物凄いことをされた方のことを軽めの冗談っぽく書いていますが、こちらは冗談っぽく軽く言い放ったような発言が物議を醸している話です。

 ある日の事です。「え!? 国会議員がそんなこと言っていいの?」…テレビのワイドショーを観ていたら、思わず声が出てしまいました。だってですよ、自治体の首長に向かって「(道路の)予算を大幅にカットした」とか「(道路の)予算は減額されるからな」なんて言い放ったということなんです。いやいや、ちょっと待ってくださいよ。こんな脅迫めいたことを言ったら普通アウトですよね。ましてや国の予算ですよ。道路やインフラって、住民の生活そのものじゃないですか。それを“自分を応援しなかったからカットだ”みたいなことを言うなんて、私の感覚では到底理解できません。
 もちろん、政治の世界にはいろんな駆け引きがあるのでしょう。でも、駆け引きと脅しは別物です。「そんなこと言っていいの?」という驚きは、私だけではないと思います。あの発言を聞いた自治体の職員さんや住民の方々は、きっと不安になったはずです。道路予算が減ったら、生活に直結しますからね。魚の配達だって道路が命です。私の仕事柄、道路のありがたみは身にしみて分かっています。

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 あ、一つ思い出したことがありました。これはどうしてもお伝えしたいです。ごめんなさい。ちょっと話が逸れます。
 私が市場で競り落した魚を配達する際に鳥取道という自動車専用道路を使います。ここは文字通り自動車専用道路ですので、一般道とは異なり自転車も原付バイクも走れません。制限速度は70km/hです。まあ、言ってみれば高速道路のようなものです。――って調べたら制限速度が70km/hでも高速道路だそうです。鳥取道さん失礼しました――その高速道路である鳥取道は、頻繁に日中通行止めをして工事をやっています。平日の9時から17時までの8時間です。これってちょっとなんだかな~だと思うのは私だけでしょうか。
 平日の朝から夕方まで見事に通行止めにしてしまうんです。朝9時から17時というのは、いわゆる普通の仕事の時間帯です。この時間帯に様々な経済活動が行われるわけです。高速道路ですから、日〇通〇がトラックに荷物を積んで送り主さんからお客さんのところへ行く場合にも使われるでしょうし、ア〇ゾ〇のネット通販で商品を購入してそれを個人のお客さんに配達する場合にも使われると思います。荷物ではなくてもお客さんとの打ち合わせで会社員の人が移動のために使う場合もあると思います。もちろん、私たち個人商店のおじさんたちも普通に使います。それをスパッと止めてしまうなんて。やっぱりおかしいと思います。
 「朝メシまで」というテレビ番組をご存じの方も多いと思います。この番組では、真夜中に働く人々の朝ごはんに密着するというテーマで、真夜中に働く人たちの仕事の中身や生活の裏側を紹介するものです。登場する人たちは、みなさん一生懸命世のため人のため社会のために自分たちの夜の時間を削って頑張ってお仕事をされておられます。そんな番組が頭の片隅にあるせいか、「なんで夜に工事をやってくれないんだろう。働き方改革というワードはあるけれど、地域の経済活動を止めてまで働き方改革を推進するのって、どうなのかな?」と思ってしまいます。
 いくら鳥取県が日本で一番人口が少ない県だからといって(令和8年9月時点で517,400人:鳥取県のHPより)、いくら鳥取市が日本で一番人口の少ない県庁所在地の市だからといって(令和8年9月時点で177,355人:同)、日中に経済活動の大動脈である鳥取道を通行止めにすることはないと思うのです。そういえば、同じ鳥取道でも兵庫県側の工事はほぼ深夜作業をやられていたと思います。夜10時から朝方6時までとか。だから「なんで鳥取側だけ日中のど真ん中に経済の大動脈を止めて工事をするんだろう」と思ってしまいます。やっぱり、何だかな~です。
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 話を元に戻します…あ、「道路は生活に直結している」というお話です…

 だからこそ、あの発言は胸に引っかかったまま取れませんでした。さて、そのあとです。その方は「あの発言は誤解を招く発言だった」とおっしゃっていました。この言葉を聞いた瞬間、私はテレビの前でまたまた「えー!?」と心の中で叫んでしまいました。
 誤解?いやいや、誤解って、相手が間違って解釈したときに使う言葉ですよね。今回のは、どう聞いても“誤解”という次元じゃないと思うのは私だけでしょうか。だって、発言そのものが問題になっているわけで、
「誤解を招いた」ではないですよね。せめて「言うべきではなかった」なのではないかと思います。
 誤解という言葉は便利です。ふわっと責任の所在をぼかせますからね。でも、便利だからこそ慎重に使うべき言葉でもあると思うんです。ましてや大臣という立場ならなおさらです。『末は博士か大臣か』と言われた大臣さんなのですから。私たち一般人が使う「誤解しないでね」とは重みが違います。国の予算を扱う人が「誤解」という言葉で片付けるというのは…どうなんですかね。
 そしてついには「発言を認めたうえで撤回し、謝罪します。職責を全うして責任をとる」ということをおっしゃっていました。

 この一連の流れを聞いたとき、私はまた首をかしげました。うーん、どういうことでしょうか。では、あの「誤解」という発言は何だったのでしょうか。誤解と言いながら、発言は認める。認めるけれど、撤回する。撤回するけれど、職責は全うする。なんだか、言葉の渦で目が回りそうでした。
 もちろん、政治家の方々は大変な仕事をされています。批判されることも多いでしょうし、説明の仕方ひとつで炎上することもあると思います。でもだからこそ、言葉の選び方には細心の注意が必要だと思うのです。「職責を全うする」と言うなら、その前に「なぜ誤解と言ったのか」を丁寧に説明してほしいと思うのは私だけでしょうか。そして、そもそもその職責を全うする能力があるのかどうか、国民が納得できるような態度や説明が必要なのではないでしょうか。

 私はただの魚屋のおじさんです。もちろん政治の専門家でもありません。でも、生活者として、子や孫の未来を考える一人として、「人としてどうなの?」と感じる場面には、やっぱり敏感になります。政治家である前に、一人の大人として、言葉の責任をどう考えているのか、そこがどうしても気になってしまうのです。
 今回の件は、単なる“言い間違い”とか“誤解”では済まされないと思うのですが…。言葉は人を動かし、人を不安にもさせます。だからこそ、言葉を扱う人には誠実さが求められると、私は思います。これを読んでいただいているみなさんはどう思いますか。

 …うーん、ちょっと厳しい言い方になってしまいましたが、でも、ねぇ、やっぱり、ねぇ、そう思いますよね。人の上に立つ人、人を導いていく人なんですから、やっぱり言葉には気を付けないといけないですよね。はい、それでは次回も乞うご期待です。さようなら。

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