みなさんこんにちは。気が付いたら12月ですね。今年も残すところあと20日余り。やり残したことはありませんか?まだまだ間に合いますよ。お正月に立てた目標の達成度合いはどうですか?私は・・・うーん、もう少しですね。目標達成に向け最後まで頑張ります!・・・と、テレビを観るとなんと中山美穂さんが亡くなったとのことです。まだお若いですのに・・・ご冥福をお祈りします。
私、12月のこのころになると思い出すことがあります。人生で何回かある「ヤバい!死ぬかも!」と恐怖を感じたことのうちの1回なのですが・・・。
当時私はシステムエンジニアという仕事をしていました。システムエンジニアと言っても業界外の方はあまりイメージが湧きにくいと思いますので簡単に説明をさせていただきます。今回もウィキペディアさんに聞いてみました。そのまま載せますね。「システムエンジニア(略称:SE、エスイー)とは、日本において情報システム関連の業務に従事する者を指す用語である。英語における Systems Engineer はシステム工学のエンジニアのことであり、情報技術者全般を指すような用法は和製英語と言える」と言うことです。私の業務内容は、まあ分かりやすく言うとコンピュータで動作させるお客様の業務システムを作ったり、その作ったシステムをメンテナンスをしたりと言うことをやっていました。
この仕事はやりがいがはありますが、プロジェクトのフェーズによってはどうしても時間が不規則になりがちで体調管理が大変でした。少しだけ話が逸れますが、あるプロジェクトの終盤では朝8時30分から仕事を始めて、午前零時を大きく回ったころにその日の仕事がやっと終わります。それから近所の中華料理屋さんにご飯を食べに行って、お酒も少し飲みながら楽しいひと時を過ごした後に宿(出張でした)に着くのは午前2時過ぎでした。寝たと思ったらもう起きて朝の8時30分からお客様と打合せという感じで、なかなか体をゆっくり休ませることができない時期もありました。あ、プロジェクトのフェーズによりますので、毎日毎日こんなことをしていたわけではありません(汗)。
今回のお話の時は、システムを作るとかシステムの入れ替えをするとかいう大きなプロジェクトではなかったのですが、ちょっとした大きな作業が必要でした。コンピュータの2000年問題、あれです。2000年問題と言うのは、知っている人は知っていると思うのですが知らない人のために少しだけご説明します。当時の、と言うよりもその当時よりももっと以前に設計開発されたコンピュータシステムと言うのは、今と違ってコンピュータの性能も低いですし、持っていられるデータ量も今では考えられないくらいに少ないです。そのため、処理の負荷を少しでも減らす意味でも、保持するデータ量を減らす意味でも日付データは年が2桁しか持っていませんでした。2024年12月9日という日付のデータの場合それを格納すると「241209」と格納されます。
日付の処理と言うのは、単純に年月日の「日」に経った日付を足してカレンダー通りに日付をアップさせていきます。例えば仮に今日が11月30日で1日経ったとすると、コンピュータの中の処理は、「日」に1日を足します。11月の場合は31日はありませんので、「月」が1上がって12月になって、「日」は1に戻って1日となります。12月1日です。で、データ上は「241201」です。今回のお話の25年前だと、12月の月末は1999年12月31日ですから、「991231」です。これが1日経つと年1月1日になるわけですから2000年1月1日でデータ上は「000101」となります。これ自体はまあその通りなのですが、問題はお客様の業務システムがこの「000101」をどう解釈するかと言うことなんです。人間は当たり前に2000年と言うと思いますが、システム上は2000年ではなく1900年なのです。というか、設計当時は2000年のことは考慮できていなかったため当然、2000年ではなく1900年になるわけです。コンピュータシステムが日付を1900年1月1日と認識した場合にどういうことが起きるかわからないため、日本中、いえ「世界中のコンピュータシステムが誤作動を起こす」と心配されたわけです。そこで、世界中のコンピュータ関連の仕事をしている人たちは通常の仕事を放っておいて(優先順位を下げて)、2000年問題への対応を行ったわけです。
状況説明が長くなってしまいましたが、ここからが本題です。当時の私もご多分に漏れずこの2000年問題対応で忙しくしていました。他のプロジェクトのように深夜2時に帰宅とまでは行きませんが、本当に忙しくしていました。そうそう、言い忘れましたが私元々血圧が低い方ではなく、この時の少し前に健康診断に行ったときに、収縮期血圧(高いほう)が160超え、拡張期血圧(低いほう)が100と、どちらかと言うと高い方でした。
血圧というのはサイレントキラーと呼ばれるほど、高くなってもそれほど本人は気にならないものなのです。私も何も気にしないで普通に生活して普通に仕事をしていました。この時も普通に2000年問題対応作業をやっていました。
ところが、何かおかしいんです。作業中頭がぼーっとするというほどではないのですが、少しだけしんどいような何か変な感じだったのです。時間は夜の11時を過ぎていたと思います。幸いその時の作業場所は医療機関だったため、当直室に言って相談してみました。で、「じゃあ、これでとりあえず血圧を測ってみたら?」と職員さんに言われ簡易血圧計で測ってみました。すると、何度やっても「プシュー・・」と「エラー」が表示されるだけです。「おかしいね・・」と当直の職員さんは何かを感じたらしく、職員さんの知り合いの看護師さんに「ちょっと血圧を測ってあげて」と頼んでくれました。水銀柱形式の血圧計で私の血圧を測った看護師さんとそれを見ていた職員さんが「あらあら大変、上(収縮期血圧)が228、下(拡張期血圧)が186もあるよ、死ぬよ」と。私は「え!血圧ってそんなに上がるの?」と思うと同時に「あ、だから変な感じだったんだ」とちょっと安心しました・・・安心している場合ではないのですが(汗)。
「脳の血管が切れてはいけないから歩かないで、車いすに座りなさい」と救急室に連れて行かれ、しばらく休憩してから、脳のCTだったかMRIだったかを撮られて、特に問題がないことが確認出来たら「今日は仕事はやめなさい」と舌下錠(飲まないで舌でぺろぺろする薬)の降圧剤を飲まされて(ぺろぺろさせられて)、2000年問題対応作業から退場になりました。
・・・
幸いその後は血圧は普通に戻って何事とも起こりませんでしたが、今から思うと本当に危なかったと思います。もう少し血圧が上がっていたら、もし他の外的要因で頭部に何かがあったら、もしかしたら脳の血管が破裂していたかもと思うと・・・本当に危なかったです。いや、怖いです。
どうすれば、ここまで異常な血圧にならないようにできたのだろうかと考えるのですが、なかなか、答えが見つかりません。当時は働き方改革とか残業80時間越えは過労死!とかそんな考え方はありません。ちょっと古いですが「24時間 働けますか~♪♪」の風潮はまだまだ根強く残っていました。と言うことは私はたまたま運が良かっただけと言うことでしょうか・・・。分かりません。ただ、今は当たり前になりましたが、働き方改革で効率よく時間にゆとりを持って、心にもゆとりを持った働き方をするのが良いのだろうなと思います。あの時の私は運が良かったということで(汗)
はい、今回は人生で一番血圧が上がった日の事を思い出して書いてみました。それでは次回も乞うご期待です。さようなら。