みなさんこんにちは。凄いですね、ノーベル賞。日本人の方が二人も受賞されました。村上春樹さんが文学賞を受賞するかも(して欲しい?)という声もありましたが、こちらはまあ、受賞はされませんでしたのでお二人が受賞ですね。おめでとうございます。
坂口志文さん、この方の発明って病気の治療にとても役に立つ発明らしいですね。「制御性T細胞」というものを発見したらしいのですが、いまいちこの制御性T細胞の動きが分からないですよね。そこで、ちょっと調べてみました。以下、マイクロソフトのAIアシスタント「コピロット」君に聞いてみました。
と、その前にT細胞って何?と思われる方が多いと思います。T細胞についてもコピロット君に聞いてみました。その結果も書いておきますね。
T細胞には色々なT細胞があって、免疫活動を「やれ!」と指示したり(たぶんヘルパーT細胞のこと)、「分かりました!細菌を駆除します!」という実行するT細胞(たぶんキラーT細胞)や「あ、この細菌は以前戦って駆除したことがあるぞ」と記憶するT細胞(たぶんメモリーT細胞)があるそうです。そして制御性T細胞というのは「おいおい、そこまでやらなくてもいいよ」と免疫活動を抑制するT細胞のことだそうです。坂口志文さんが発見したこの制御性T細胞は免疫細胞を抑制する機能をもっています。ですので、この細胞は病気の治療にとても役に立つのだそうです。
例えば、1型糖尿病という病気の原因は、免疫が正しく働かないことで、糖を分解するために必要なインスリンを作っているβ細胞に対して、免疫機能が逆に自身の正常な細胞を傷つけてしまう病気ですが、この制御性T細胞に「おいおい、そこまでやらなくてもいいよ」と免疫機能を抑えさせるようにして、この1型糖尿病を治してしまおうということだそうです。ちょっと分かり難いですか?では癌ではどうでしょうか。癌という病気は自分の正常な細胞が変異して癌細胞になります。そして癌細胞の周囲には制御性T細胞が集まりやすいそうなのですが、これが働きすぎると免疫機能が弱くなってしまい、薬を投与しても癌細胞を攻撃してくれなくなるため、制御性T細胞の働きを弱めて薬の効果を高めるということで治療に役立っているそうです。
凄いですよね。すごい細胞を発見されましたよね。これは立派に人類に貢献していますよね。だからノーベル賞を受賞したのですよね。
・・・ここまで書いたら制御性T細胞のことはこれ以上細かく書かなくてもいいですよね。では、ちょっと話を変えますね。
私、この制御性T細胞の役割とか動きのことを知るためコピロット君に聞いてみたんです。そうしたら次のように教えてくれました。
『制御性T細胞の基本的な役割は、他の免疫細胞の過剰な活性化を抑え、自己免疫疾患を防ぐこと、免疫系が過剰に反応しないようにバランスを保ち、炎症の制御にも関与することです。そのメカニズムは、IL-10やTGF-βなどの抗炎症性サイトカイン(たんぱく質の1種で細胞同士の情報伝達の役割を担っているそうです:澤)を分泌し、周囲の免疫細胞の活動を抑制すること、CTLA-4などの分子を介して、抗原提示細胞の活性を抑えること、周囲のATPやIL-2などを消費することで、他のT細胞の増殖を抑えることです。効果は、制御性T細胞が正常に働くことで、関節リウマチや1型糖尿病などの自己免疫疾患の発症を防ぎます』
って、どうです。話し言葉にしたため少しはわかりやすくなっていますが、専門用語とかもあって少し分かり難いですよね。そこで「ちょっと難しいです。わかりやすい説明はできませんか?」とコピロット君にお願いしてみました。すると次のように回答が来ました。
『制御性T細胞は、体の中の「免疫の警察官」みたいな存在です。免疫って?・・免疫は、体に入ってきたウイルスや細菌をやっつける仕組みです。でも、時々まちがって「自分の体」を攻撃してしまうことがあります。これが「自己免疫疾患」です。そこで登場するのが制御性T細胞。これはこういう働きをします。「ちょっと待って!それは敵じゃなくて自分の細胞だよ!」と他の免疫細胞にブレーキをかける。免疫の暴走を防いで、体が自分自身を傷つけないようにするのです。どんな効果があるの?病気を防ぐ→リウマチや糖尿病などの自己免疫病を防ぐ手助け。炎症を抑える→風邪やケガのときの腫れや痛みをコントロール。がんとの関係→制御性T細胞はがん細胞を守ってしまうこともあるので、治療では制御性T細胞を減らすこともあります』
と返ってきました。一瞬で帰ってきました。凄いですよね。その中に「日常的な例で提示しましょうか?」という提案があったため、今度は日常的な例でも説明をお願いしました。すると次のように返ってきました。
『日常的なたとえ:制御性T細胞は「お母さん」みたいな存在
想像してみてください。家の中で兄弟たちが遊んでいるとします。元気いっぱいで、時にはケンカになりそうなときもありますよね。他の免疫細胞=元気な兄弟たちは「敵(ウイルスや細菌)」を見つけると、すぐに戦い始めます。でも、たまに間違えて「味方(自分の体)」に攻撃しようとすることも・・・。制御性T細胞=お母さんは「ちょっと!それは弟じゃないの、敵じゃないよ!」と止めに入ります。ケンカがひどくならないように、冷静に仲裁してくれます。家の平和を守るために、見守りながら必要なときだけ口を出します。
もうひとつの例:料理の「塩加減」
免疫反応は「火力」みたいなもの。強すぎると焦げるし、弱すぎると生焼け。制御性T細胞は「味見係」。ちょうどいい塩加減になるように調整してくれます。だから、体の中の「免疫の料理」が美味しく、安全に仕上がるんです』
です。
どうです、凄くないですか?マイクロソフトAIアシスタントのコピロット君。しかも私が今回制御性T細胞について質問した際に、「おはようございます。・・・について教えてください」と書いたら「おはようございます、澤さん。今回も知の探究ですね・・・」とまるで人間と会話しているかのように応答してくれます。テレビで誰かが「AIと会話をするのが趣味」と言っていましたがまさに「会話」ができてしまいます。確か以前もこのコラムで「AIは凄い!」と書いたと思うのですが、何度経験しても本当にすごいと思います。今世界中でAI関連の開発や設備投資が盛んになっています。AI専用の半導体開発への設備投資もそうですし、ソフトバンクグループはオープンAIに追加出資をして企業用先端AIの開発や販売をより強固にして推進していくという報道もありました。世の中AI、AIです。人間は機械に頼れる部分についてはどんどん頼って、どんどん活用していけばいいと思います。まあ、我々のような鮮魚を扱う仕事に携わっている者にとってはAIさんの凄さの恩恵にはあずかれませんが、それでもそのうち何か良い知恵が出てくると思います。
ただ、ここで注意しなければならないのはすべてをAIに頼ってはいけないのではないかということです。例えば、「分からないことはAIに聞けばいいや」と安易にAIの力を借りてばかりでは脳がそのようになってしまうような気がします。そのように、とは「聞けばいいや」になってしまうということです。自身では考えないで、自身では覚えないで、自身では決断しないでと、なんでもかんでもAI任せだと自分自身のアイデンティティさえも無くなってしまい、AIに聞いた通り、AIの判断した通り、AIの思った通りの自分になってしまうのではないかと思います。少し前にどこかの国の少年が自身についてAIに相談をしていて、結果的にその少年は「AIの下した判断の通り」自分で自分を殺めてしまったという事件がありました。その事件は決してその少年だけの特別な事件ではなく、AIに頼ってばかりの世の中になってしまったら、同じようなことがそこでもここでも起きてしまうのではないかと思います。
やっぱり、自分で考えて自分で判断して自分として行動していくのが一番いいのではないかと思います。詩人で書家の相田みつさんも言っているではないですか、「にんげんだもの いいことはおかげさま 動いてごらん いまが大事 そんなあなたに私もなりたい」と。私たち人間は色々なことにぶつかっても人間としてそれを乗り越えられるんです。AIに判断を委ねなくても出来るんです、人間ですから。でもまあ、ちょこちょこっとAIさんに聞くくらいはいいかもしれませんね(笑)
はい、今回はマイクロソフトAIアシスタントコピロット君との会話から考えさせられたお話でした。それでは次回も乞うご期待です。さようなら。