2025年5月26日週:コメの値段

 みなさんこんにちは。・・・風邪が治りません。5月8日(木)夜から症状が始まって、それからすぐに39度を超える熱が2晩続いたことはこのコーナーでお伝えしました。その後、13日(火)には、声が出ないのは治りませんが熱も下がって倦怠感もなくなったため自分の中では「よし、治った!」と思っていたのですが、それからずーっと咳が止まりません。特に夜中の咳には閉口します。寝入ったと思ったら2~3時間でグェホ、グェホ(ゲホではありません、グェホです)と自分の咳で目が覚めます。しかもグェホの瞬間に腹筋に力が入ってベッドの上で体が二つに折れ曲がってしまうくらいひどいグェホグェホです。喉は痛いし胸も痛いし堪りません。しばらくして「ようやく治まった、さて寝られる」と思ったら、またグェホグェホです。これが13日(火)の晩からずーっとです。朝5時には起きなければなりませんので、なるべく早めに寝ようと11時にはベッドに入るのですが2~3時間でグェホグェホに起こされて。そのため毎日寝た気がしません。お陰様で歳のせいか以前ほど睡眠時間を長くとらなくても昼間動けますが、それでも大変です。まあそれはそれはしんどかったです。
 そういえば、先週は田植え前の代掻きをやっていたため、昼食後の休憩も取れずに体力的にもきつかったです。代掻きというのはご存じの方はご存じですが、田んぼの土を粘土のようにドロンドロンにすることです。田植えをできるようにするために、田んぼは代掻きをします。でもその前に田起こし、2番鍬き(耕うん)、3番鍬き(耕うん)と硬い土を荒く鋤いてゴロゴロ状の土にしてそれを2回目の耕うん、3回目の耕うんで段々と小さくしていきます。そして代掻きの時に小さくしていった土の中に水を引いて水と一緒にかき混ぜてドロンドロンの粘土状にします。そうすることによって稲の苗がズボッと田んぼの中に入って行ってくれます。
 通常の耕うんは決めた深さ(だいたい10㎝~深くても15㎝くらい)にローターをセットして、決めた速度(私の場合は1㎞/h~1.3㎞/hです)でゆっくりと田んぼを一筆書きのように耕うんし残しがないように1回だけ回ります。同じところを何度も通るとその分ローターが深く入ってしまい、田んぼにはよくありませんので一筆書きで1回です。でも代掻きはそうではありません。ローターの深さやスピードはまあいいとしても、その耕うん回数です。・・代掻きの場合は耕うんと言わず代掻きですので掻く回数ですね。ドライブハローという機械があればそうでもないのですが、うちの場合はドライブハローではなく通常の耕うんで使うローターで代掻きをやりますので、2回、3回と田んぼを回ります。3時間も4時間もずーっとトラクターに乗ってこれをやります。
 トラクターというのはほぼむき出しのトラックと同じディーゼルエンジンのすぐそばに座って、凸凹面の田んぼをのっそりのっそり運転していなければなりません。音がうるさくて、スピードが車より物凄く遅くて、でも揺れ方は車よりひどい、そんな感じです。一度乗ってみたらお判りいただけると思うのですが、人間はゆっくりで揺れる乗り物には向いていないようです。余談ですが、昔の駕籠屋さん、エッホエッホと駕籠かき人足さんが担ぐ駕籠も、乗ったら結構しんどかったんだろうなと思います(笑)。この代掻きがきつくてしんどかったせいもあって風邪が治りきらなかったのかもしれません。

 ・・・と、風邪の話から田んぼ、米の話になってしまいましたが、やってしまいましたね、江藤拓農林水産大臣、あ、元農林水産大臣。「米は買ったことがない、売るほどある」って・・・。農家の支援者からもらっていると言う事ですが、事実は事実なのだと思うのですが・・・。今この米のない時に米が高くて買えない時に自分は農家の支援者の方に米をタダでもらっていて、買ったことがなくて、ただで米を食べていて、しかもその米は売るほどあるって・・・。
 確かにそうなのでしょう。支援者の方に米をいただいて買った事は無いのでしょう。でもね、このことを一般消費者の方が聞いたらどう思うでしょうか・・・。政府は江藤元農林水産大臣の指示で備蓄米を放出しました。21万トンも放出しました。でもなぜか市場に流通しません。だから米の値段は下がりません。それどころか毎週毎週上がり続けて今は税抜きで4,200円を超えています。
 ちょっと話が逸れますが、うち(澤鮮魚)のサイトで販売している米は税込2,970円です。税抜きだと2,750円です。もちろん令和6年産米、最新年度産米です。「きぬむすめ」と言う品種で地元では結構有名で美味しいお米です。特に冷めたときにはそのおいしさがわかります。普通のご飯は冷めたらそれほど美味しくは食べられませんよね。でも、うちの米で炊いたご飯は冷めてもおいしいです。それに冷やご飯をレンチンしたら、炊きたてと同じ風味と食感と味になります。美味しいですよ。それがなんと2,970円、税抜きだと2,750円です。とても安いと思います。そのせいか色んな方から問い合わせやご購入をいただき、今は売り切れになってしまいました。「少しでもうち(澤鮮魚)のお客様には安くて美味しいお米を」と思い頑張っているのですがなくなってしまいました。ごめんなさい。でも、家で食べる米もなくなってしまいそうなんです。で、今ヒヤヒヤしています。ごめんなさい。
 話を戻します。江藤元農林水産大臣はこの失言のために事実上の更迭、クビになってしまいました。これが、米が潤沢に市場に出回っていて誰も困っていないときであれば、これほど大騒ぎにはならなかったと思います。ご本人としては会合での「ウケ」を狙った発言だそうなのですがね。多分わからなかったんでしょうね。偉い方、お金持ちの方は、一般庶民のあまりお金に余裕がない人の気持ちが。聞くところによると、この江藤拓さんのお父さんは江藤隆美さんと言って、こちらも元衆議院議員で1969年に初当選されてから、2003年に引退するまで30年以上衆議院議員を務められたそうです。それだけではなく建設大臣や運輸大臣、総務庁長官を歴任された自民党の重鎮だったそうです。そんな方をお父さんに持つ方のご家庭ですから一般庶民の感覚が分からなかったんでしょうかね。農林水産大臣としての国会答弁を聞いていても、とても一生懸命勉強されていて、「なんとかしよう」という気持ちが伝わってくる気持ちの良い答弁をされていたと思ったのですが。でもまあ仕方ないですね。一国の大臣ですのでたった一言の失言でもこれから先の日本に影響してしまうのですから、お辞めになられるのは仕方がないのではないかと思います。
 江藤さんがお辞めになって次に農林水産大臣に就任されたのは小泉進次郎さんです。この方いつものように勢いがあっていいですね。言うこともはっきりしていて分かり易いですし。しかも備蓄米を競争入札ではなく随意契約で、しかも集荷業者を介さず小売り業者に渡すというのも素晴らしいと思います。競争入札だとやっぱり競争されて値段が上がってしまいますし集荷業者という1クッションが入りますからね。しかもしかも、スーパーの棚に並ぶ時の値段も2,000円と明言されていますのでこれも気持ちいいですよね。60㎏の玄米を10,000円程度で売り渡されてそれが流通とか業者の手数料とかを経て2,000円だそうです。ここの説明も分かり易くていいですね。玄米を白米に精米すると標準の場合10%くらい減ってしまいますので玄米を白米換算すると約50㎏ということになります。つまり備蓄米の白米50gkが10,000円で政府から売り渡されるということは5㎏1,000円ですので、その1,000円に流通経費、精米・パッケージング他の手数料を付加しても2,000円というのは実現可能な値段だと思います。素晴らしい小泉大臣。天晴れ!ですね。
 ・・・うちのきぬむすめは税抜きで2,750円ですので2,000円には負けました。が、うちのは令和6年産米、新米ではないですが最新年度の米です。750円は勘弁してください(笑)

 トップが変わればそのトップの方針によって戦略、戦術は変わると言いますが江藤さんの時とはガラっと変わった、一見とんでもない作戦のように感じますが、一般庶民の感覚だと、「あ、そんなことが出来るんだ、だったらもっと早くやればよかったのに」と思わされてしまいます。さすが「米担当大臣」ですね。あ、そうそう、米を生産している立場からすると、とんでもなく米が高くて米離れになっては困りますが、とんでもなく米が安くて生産者が苦しむことになるのも宜しくないのではと思います。何ごともほどほどが宜しいようで・・・^_^;
 はい、それでは次回も乞うご期待です。さようなら。
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