みなさんこんにちは。
ちょっと聞いてください。先日嬉しいことがありました。それは私の趣味であるゴルフのことです。ゴルフといってもお金持ちのやる豪華なゴルフではなく普通のおじさんがやる普通のゴルフです。で、私、仕事の関係で日曜日はゴルフが出来ず、土曜日それも月一回しかゴルフができません。年間12回のゴルフです。
しかも悪天候で中止とか、どうしても外せない家族の用事で不参加とかになったら「代わりに別の日に」なんてことは出来ないため中止若しくは不参加のままです。そのため、年間12回行けたら良い方で11回の時もあります。昨年は10回でした。そんなわけで月一回のゴルフの日は私の奥さんも気持ちよく送り出してくれます。その時奥さんは「頑張ってね(いいスコア出してね)」なんてことは言いません。いつもきまって言うのは「気をつけてね」です。まあ、奥さんが「頑張って」と言わないのは、私はいつもゴルフの時は頑張って、頑張って、頑張ってプレーをするため、なかなかいいスコアが出ません。それどころか、却って「いいプレーをしよう」とか「いいスコアを出そう」と意識してしまいスイングはバラバラ、スコアはメッタメタになってしまう悪い癖があるのです。奥さんはその悪い癖をなるべく和らげるために言っていると思うのですが(笑)。
ちょっと前置きが長くなってしまいました。良いことというのは、なんと久し振りに優勝できたことです。前回のコラムの冒頭に「順位はヒミツです」と書きました。別に秘密にする必要はなかったのですが、「やりました!優勝しました!!」と書くのは少しもったいない気がして今回に取っておきました(笑)。
その日は天気予報でも言っていた通り物凄い風でした。受付のお姉さんが「今日は暴風警報が出ていますのでハーフ集計(1ラウンドではなく前半の9ホールで集計する)になるかもしれません」と言っていたように、本当に凄い風でした。スタートホールのティイングエリアに立った時はそれほど感じなかったのですが、ホールが進んでいくうちにドンドン風が強くなってきました。
あ、そうそう、スタートホールで何とバーティが取れました。バーティというのはご存じの通り規定打数より1打少ない打数でホールアウトすることです。簡単にバーディと言っていますが、我々月一ゴルファーがそうそう簡単に取れるものではありません。でもなぜかその日はバーディが取れました。奥さんの「気を付けてね」のおまじないが効いたのかそれとも「風が強いから無茶をするのはやめよう」という私の気持ちが体の力みを取ってくれたのか・・。まあ兎に角、ティショットのボールはいつもより遠くまで飛んでいました。すると同じパーティのおじさんが「澤さん、ツーオン(2オン)狙えますね」と。そのホールはパー5ですので普通は3打でグリーンオンを狙いますが、その日の私のティショットはグリーンセンターまで180ヤードくらいまで飛んでいて、頑張ればツーオン可能なところまで行っていました。
ツーオンという言葉を聞いても何故か特に気負うこともなく「じゃあ狙ってみますか」と5番ウッドを取り出して軽く素振りをした後ゆっくり打ちました。すると少しボールの上を叩いてしまったらしく、ボールはそれほど高度を上げないで飛び出していきました。これが却ってよかったのでしょうか、ボールは風の影響を受けずスーッとグリーンに向かって飛んでいきました。その後、ボールはグリーン手前の花道をコーンコーンと転がって行って、グリーンセンターより少し右側にオンしました。本当にツーオンが出来てしまったんです。ただ、私自身はそれほど嬉しさは感じず、「お、グリーンに乗った。ツーオンできた」くらいの感じでした。何故なんでしょう?なんだか当たり前のことが起きたような感覚だったような気がします・・・あ、決して私が上手とかそういうことではなく、何となくそう感じたんです、不思議ですが。
その後、「澤さん、バーティパットですね」にも「そうですね」と普通に答える自分がいました。何故かそれほど意識してとか緊張してとかそんなのはなかったです。12mくらいのバーディパットだったのですが、普通にラインを読んで(・・といってもそれほど複雑なラインではなかったのですが(笑))、普通にパットの強さを確認して、何も気構えることもなく普通に打ちました。するとボールはカップに向かっていい感じの転がりで進んでいきました。「お、お、おー」と見ていると、ボールはカップをかすめ・・ないでカップの左1mのところに止まりました。「ふーん、まあまあうまく打てたな」という感じで、バーディパットの準備をしました。さっきも書きましたが私がバーティなんて1年に1回あるかないかです。今までの私なら緊張して「こ、これが入れば、ひ、久々のバーディだ!(ゴクッ・・唾を飲み込む音)」なのですが、この時の私は「残り1mか、ほぼまっすぐだな、強めにまっすぐ打とう」だけが頭の中に浮かんできました。その1mのパットも狙った通り普通に打って「ナイスバーディ!」の声を貰いました。
本当にこういう時って不思議ですよね。なんか当たり前のことを当たり前にやったという感じでそれほど嬉しさもこみ上げてきませんでした。いえ、嬉しいのは嬉しいのですが、何と言いますか心の中で小さくガッツポーズくらいの嬉しさなんです。
そういえば、2番ホールもいつもは出来ないことが出来てしまいました。そのホールはパー3なのですが、グリーン手前左右にガードバンカーがあるホールです。特に左のバンカーはグリーンまでの高さが2mくらいあるバンカーで、入ってしまうとなかなか上手に抜け出せない大変なバンカーです。そのバンカーに入ってしまいました。風のせいなのです・・・が、風は私だけではなくその日そのゴルフ場でプレーしているみなさんに平等に吹きますので風のせいではなく風に負けてしまった私が悪いのです。まあ仕方ありません。
いつもはサンドウェッジ(SW)を持つのですが、なぜかアプローチウェッジ(AW)でチャレンジしてみたくなりました。「今日はAWの方が良いのでは?」という思いが頭の中によぎったため自分の直感を信じAWで打ってみました。頭を動かさないようにしてボールの手前5㎝めがけてAWをスパンと砂に落としました。するとボールはきれいな放物線を描いてピン方向に飛んでいきました。駆け上がってみるとボールはピンの下2mにいました。嬉しいのですがなぜか当たり前のように普通に「やった!」だけでした。その後のパーパットもきれいに真ん中から決まってナイスパー!
この日は本当に、何かいつもの下手くそな自分ではない自分がゴルフをやっているようで、ずっとこんな調子でした。パー5の8番ホールではティショットをOBしてしまいましたが、何故か凹むことなく普通にボールを打っていったら5打でグリーンエッジ(グリーンの周囲のちょっと長めの芝)まで行きましたので、またまたAWでカップを狙ったら15m先のカップに見事インしてしまいました。OBしていましたので6打でホールアウトのボギーですが、いわゆるOBバーディというやつです。凄かったです。
そんなこんなで前半9ホールを上がってみたらいつもはなかなか出せないスコアが出せました。レストランで休憩(食事)を摂って後半をスタートしたのですが、前半にも増して強烈な風が吹きつけてきました。まっすぐ打ったボールがギュイーンと曲がって隣のホールに行ったり、パットをしようとグリーン上で立っていたら誰かに背中を押されているようにグラグラするくらい凄い風でした。すると後半2ホール目を終わったところで、カートのスクリーンに暴風のため前半ハーフで集計する旨の連絡が表示されました。「あらま」と拍子抜けした感じでしたがそのままプレーを続行しました。
風に悩まされながらもなんとか17番ホールまでたどり着きました。するとキャディマスター室の係の人がコースに来て「危ないですから今日は上がってください」と。
・・・
クラブハウスに着いてBクラスの掲示板を見ると私の名前が一番上にあってその横に「優勝」と書いてありました。「え!?ほんと?俺?!」という感じで、誰にとはなしに問いかける自分がいました。
嬉しさが込み上げてきたのは家について奥さんと二人で「優勝したぞ!ベスグロ(ベストグロス:参加者の中で一番少ない打数のこと)も取ったぞ!」と喜んだ時でした。朝出掛けるときは「気をつけてね」としか言わなかった奥さんがまるで自分のことのように喜んでくれた時には、うん、嬉しかったです。
ただ、何故その日に限ってとても冷静にプレーできたのか、何故いつもは出来ないことが出来たのか、そして、その出来ないことが出来ても何故当たり前のようにしていたのかは分かりません。ひょっとするとゴルフが上手な人ならば、その「何故」が分かるのかもしれませんが、やっぱり私にはわかりません。・・・まあ良いですか、いつか分かる時が来ることを信じて、また励みます。
はい、今回は私の嬉しい出来事でした。それでは次回も乞うご期待です。さようなら。