2026年8月31日週:発明の話

 みなさんこんにちは。突然ですが、みなさん読書はされますか?最近だと紙でできた本を読む読書ではなく、スマホで電子書籍を読むのを読書というのかもしれませんが、やっぱり読書は紙でできている本を一頁一頁手でめくりながら読むのが、何となく気持ちいいですね。
 私、昔から読書は嫌いな方ではなく、若いころからよく本を読んでいました。本と言っても医学書とかの専門書ではなく小説が専らですが。でも目で活字を追うのは好きでした。色んな本を読みました。山岡荘八さんの豊臣秀吉全8巻、同じく山岡荘八さんの徳川家康全26巻、隆慶一郎さんの影武者徳川家康全3巻他、戦国時代のものは結構読みました。
 吉川英治さんの宮本武蔵全6巻なんかは、何回読んだでしょうか、10回くらいは読んでいると思います。中学生の時は誰かに本の1節を読んでもらったら、それが何巻の何頁辺りの話だと分かるくらいでした。
 あとは山崎豊子さんの沈まぬ太陽全5巻とか、他にも池井戸潤さんの半沢直樹シリーズも全巻読みましたし、最近では大沢在昌さんの新宿鮫シリーズは文庫版が発売されるたびに購入して読んでいましたし、今野敏さんの隠蔽操作シリーズも大好きでこちらも文庫版全て持っています。

 そんな本好きの私ですが、最近は仕事のこともあって本との距離が少し遠くなっていました。それがある日奥さんと会話していると、岩美町には町立図書館というのがあるということが分かりました。図書館というと本が何万冊も所蔵されていて、広くてきれいで静かでというイメージがありますが、岩美町という小さな町の町立図書館ですので大したことはないだろうと思っていました。それでも、図書館という言葉に惹かれて行ってみることにしました。
 岩美町中央公民館の一部にある図書館に入ってみると、期待していなかった自分が少し恥ずかしくなるくらい立派な図書館でした。大きなガラス張りの窓際には一人用の閲覧コーナーがあり、奥には総記、哲学、歴史、社会科学、自然科学、技術・工学、産業……と図書分類に分かれた書棚が立っていました。私は「岩美町立図書館は立派な図書館だ!」と心の中で叫ぶほど嬉しかったです。本当にうれしい誤算でした。
 本にはICチップが内蔵されていて貸し出しも返却もワンタッチでした。おまけに本の殺菌箱もあり、六十秒で簡単に殺菌することが出来ました。私は早速、まだ文庫版が発売されていない今野敏さんの隠蔽操作9.5『審議官』、隠蔽操作10『一夜』、隠蔽操作11『分水』を借りて帰りました。これらの本はどれも350頁くらいある結構な長編なのですが、貸出期限の2週間もかからずに読破しました。……あ、忙しくてなかなか読むタイミングがないため寝る時間が少し少なくなったのは言うまでもありません(汗)。

 その後もちょくちょく利用させてもらっていました。あるとき、図書館の書棚を見ていると、背表紙に『家康』と『安倍龍太郎』という太い筆字が書いてある本が目に入りました。私は徳川家康は山岡荘八さんの作品を読んでいるため、これ以上は読まなくてもいいだろうと思っていたのですが、何となく気になって借りることにしました。
 面白いものですね。作者によって歴史解釈が異なるとでもいうのでしょうか、山岡荘八さんと安倍龍太郎さんでは大きく異なっていました。例えば、有名な桶狭間の戦いですが、山岡荘八さん、だけでなく世間一般では「織田信長が今川義元の休憩場所を桶狭間だという情報を掴み、そこに急襲した際に雷雨の助けもあって今川義元を討ち取った」という話になっています。しかし安倍龍太郎さんの考えでは、もともと織田側についていた水野信元(家康の伯父)が、今川側に“寝返ったふり”をして徳川家康を通じて今川義元を桶狭間に誘い込み、油断させたところへ信長が突っ込んだというのです。山岡荘八さんの『徳川家康』にはそんなことは書いてありませんでした。

 昔を思い出したように戦国時代の小説『家康』を読んでいると、久し振りに映画『ラストサムライ』が観たくなりました。観てみると、やはりとても良かったです。渡辺謙さんの勝元役もぴったりでしたし、トム・クルーズさんのオールグレン役もよかったです。
 それと共に気になったのは、最後の最大の戦闘シーンで政府軍がガトリング砲を使って侍たちを撃ちまくったシーンです。当時日本には単発銃しかなかったところに政府軍がアメリカから輸入したガトリング砲を持ってきて一網打尽に撃破していく。このシーンは圧巻でした。まあ話の筋から行くと主人公(ラストサムライ)側がやられるのですからあまり面白くはありませんが。

 と、このシーンからガトリング砲について調べてみました。これは1861年にアメリカのリチャード・ジョーダン・ガトリングさんが発明したもので、複数の銃身を環状にまとめて、それを手回しハンドルで回転させることで給弾、装填、発射、排莢を反復して行い、連続発射を実現する構造でした。とっても画期的なものでした。
 拳銃やライフル銃のように火薬の爆発力を利用して排莢、装填、発射をするのではなく、他の力、ここでは手回しハンドルでそれを行うため装填不良があっても連続して発射が可能になります。凄いです。
 因みにこのガトリング砲は機関銃のように連続発射が可能な銃が開発されたら一度廃れました。ところが、その後何年かしてから不死鳥のように蘇りました。それはジェット戦闘機という物凄いパワーで空中を舞う強力な戦闘機が出来たからです。
 プロペラ戦闘機だとガトリング砲(戦闘機ではバルカン砲ですが同じようなものです)は重すぎて搭載できず、まあ、プロペラ戦闘機の場合はスピードが遅いためガトリング砲が無くても戦えたのだと思うのですが。まあ、それはそれとして、プロペラ戦闘機に搭載されていた機関銃だと高速で発射を繰り返すと銃身が熱でダメになってしまうのですが、ガトリング砲の場合たくさんの銃身が輪っか状になっていて交代でそれを使うため連続発射にも強く、他動力による装填・発射のため装填不良にも強いという、まさしく戦闘機にうってつけの機関砲でした。
 あ、戦闘機と言っても飛行機だけでなく戦闘ヘリコプターであるコブラなんかにも搭載されています。まあとにかく、凄い発明です。

 映画『ラストサムライ』で観たガトリング砲は素晴らしい発明ですね。ところで、私の中ではもう一つ素晴らしい発明品だと思うものがあります。
 地球温暖化が問題となっている昨今、温暖化という堅苦しい言葉だけではなく、実際に気温は上がってきています。私が小学生の頃は夏でも気温が30℃を超える日はそれほど多くはありませんでした。それが今は真夏日(30℃越え)はほぼ毎日。猛暑日(35℃越え)もかなりの頻度で襲ってきますし、今年からできた酷暑日(40℃越え)も一日や二日ではありません。
 そんな中でも工事現場や色んな作業現場は待ってくれません。そこにやってきたのがファンベストです。ファンが付いたチョッキ、ベストです。ベスト左右の腰の辺り若しくは肩の辺りに10㎝くらいのファンが付いていて、バッテリーでファンを回して外の空気をベストの中に送りこんで強制的に汗を蒸発させて体温で下げる仕組みです。これは本当に画期的な素晴らしい発明だと思います。
 私も少し古い型ですが持っています。これを着て作業をすると猛暑日の中でも作業できます。むき出しの腕には多少は暑さは感じますが、ファンベストを着ていると風が皮膚の表面を流れて行って、気化熱による体温低下効果だけでなく適度に皮膚を刺激して……というか撫でてくれて心地よさのようなものも感じられて、気持ちよく作業が出来ます。

 このファンベスト、出始めの頃はあまり見かけることもなかったのですが、最近ではどの工事現場でもほとんど全員の作業員の方が着ています。それどころか対面通行時の監視員の方でさえ着ています。いやいやそれだけではなく、先日のニュース映像では消防隊員の方も着ていました。
 工事とか消防活動だけでなく、先日の熊本地震の際の片づけ作業にも着ている方がいました。色々なシーンで色々な方の役に立っていると思います。
 直接的にファンベストを着ない人、着る必要のない人でも、このファンベストがあるおかげで工事が順調に行って予定通り道路が通れたり、予定通り家が建ったり、予定通り物事が進むわけですから結果としてみなさんの役に立っていると思います。
 本当に素晴らしい発明だと思います。これはまさに時代に必要とされた、多くの人がこれを必要として受け入れた発明だと思います。考えてみると発明というのは凄いものですね。その昔、発明王エジソンは「必要は発明の母」という言葉を座右の銘にして発明に取り組んでいたそうですが、全くその通りですね。
 必要なものだからこそ何とかできないかと頑張って考える。考えて考えて考えて、その必要が解消できるよう少しずつ近づけていく。そうして最後には必要とされていた以上に「便利」という有難いものに変えてくれる。凄いと思います。

 私もエジソンさんやガトリングさんに倣って、どうやったらみなさんが必要なものがみなさんが必要な時にお届けできるか考えます。
 はい、今回は発明の話でした。それでは次回もこうご期待です。さようなら。

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