2024年5月27日週:大山ツーリング②

  みなさんこんにちは。先週は大山ツーリング①というタイトルでしたが、実際のツーリングの話ではなく、ツーリングに乗っていったバイク、SW600(ホンダシルバーウイング600)についての説明で終わってしまいました。失礼しました。今週は実際のツーリングの事を書きたいと思います。早速始めます。

 

 うちの店は網代港市場の販売に合わせて土曜日がお休みです。ですので、金曜日の晩は少しゆったりとした気分で過ごすことができます。ツーリング前夜の5月17日(金)も、久しぶりに一人暮らしのお袋のうち(私のうちから歩いて5分)でお袋、家内、私の三人で晩御飯を食べました。普段一人暮らしのためか、お袋は息子夫婦との会話が嬉しいようで、それにつられて私もついつい飲みすぎてしまいました。家内と「明日はバイクでツーリングに行こう」と話してはいたのですが、それでもついつい、いつもの量を超えてしまっていました。

 翌朝(ツーリング当日)、二日酔い独特の気だるさと、胃の部分の不快感と、頭の周りのモヤモヤ感で目が覚めました。「あんなに飲まなきゃよかった」という後悔と、あまり食欲がない中で食べた朝ごはんを胃のあたりに感じながら出発の準備をしていました。ガソリン補充を終えて出発準備が整った時には時計の短針は10を指そうとしていました。まあ、今日の目的は大山に行くことで他にはどこにも行きませんので時間もそれほど気になりません。家内と二人で「そろそろ行くか」という感じでそれほど構えずに出発しました。そうそう、2年前に大山ツーリングに行ったときに「もっと暖かい恰好で来ればよかった」という後悔を思い出して万全の寒さ対策をして出発しました。

 出発してすぐにその「後悔」がさらなる「後悔」を産むことを思い知らされました。事前に調べた気温は26度ということでした。26度は暑い部類になると思いますが、バイクに乗っていると、風のため体感温度は10度は下がると思います。そのため15度16度の中に「ずっと立っている」ときに着る服装をイメージして冬用のジャケットで出発しました。鳥取市内を走っているとやっぱり信号で止まります。すると途端に暑さが襲ってきます。まあ、そりゃそうですよね26度の気温に冬用ジャケットを着ているわけですから。暑くて暑くて大変でした。まあそれでも走り出すとそれほど気温も気になりません。「大山は山の上だから、平地より気温も低いだろう。やっぱりこの服装で大丈夫」と思い直して走り進めました。

 良い天気でした。空は青くて高くて空気は澄んでいて、山の緑や黄緑、海の青、色々なものがくっきりと、とてもきれいに見えました。「清々しい」という言葉がありますが、あの感じです。「バイクに乗っていて清々しさを感じることなんてできるの?」と思われるかもしれませんが、本当にそう感じました。透明な空気の中を山々の木々がすぐそこに迫ってくる感じ、遠くにあるのですが、海の青さがとても近くに感じ、青く澄んだ空に包まれて、とても気持ち良かったです。

 

 今回の目的は大山に行くことなのですが、それだけだとただバイクに乗っているだけになってしまいますので、大山で何をやるかも決めました。大山寺に詣でるということです。そして大山寺にある牛の像に触って願い事を聞いてもらうということです。大山寺は駐車場から徒歩15分とのことでしたので「ふーん、そんなもんか」という感じでとらえていましたが、実際に駐車場にバイクを止めて歩き出したら、そんな簡単なものではないことがすぐにわかりました。参道の下から上のゴール地点を見上げると、結構な角度で長い参道が続いているのですが山門らしきものは見えません。とはいえ、せっかく来たのですから「まあ頑張って行ってみるか」と家内の手を引きながら上を目指して歩いていきました。

 途中何度も足を止め、息を整えながらなんとかかんとか山門のところまで辿り着きました。この時点で息は上がって汗をかいて結構しんどかったです。そこからさらに120m上に大山寺本堂があるとのことですので、最後の力を振り絞って足を進めました。山門から本堂までの石段は大変でした。段差が30㎝以上あるボコボコした石段で、中にはぐらぐらするものもありました。おまけに結構な勾配で、登るときはそれほどでもなかったですが、下りはその勾配のきつさに怖さも感じました。

 どうにかこうにか本堂まで登りきって、お参りをして、牛の像に願いごとを聞いてもらい、参道を下まで降りてくることが出来ました。「さあ、何か食べようか」と参道を上る前にチェックしておいた食堂に行ってみると「もう終わりました」と。どうやら大山そば用のそばがなくなったとのことで、12時を30分だけ回ったところでしたが営業終了でした。仕方がありませんので、前回も昼食を摂ったミルクの里までいくことにしました。距離にして3㎞から4㎞でしょうか。時間もそれほどかかりません。

 

 ・・・大山寺のバイク駐輪場に着いたところで、家内が両手を膝について、上体をかがめてしんどそうにしています。呼吸が早くなって冷や汗(本当の汗かどうかはわかりませんが、状況からして冷や汗かと)をかいています。・・・忘れていました・・・、家内は空腹の状態で作業をしたり運動したりすると低血糖状態になり、しんどくなります。結構な頻度で症状が出ます。それを忘れていました。農作業の時はそれに備えてチョコ、チーズ、飲み物を持っているのですが、今回は作業ではありませんのでそんなものは持っていません。どうするか悩みました。近くに店はありません。自販機らしきものは見えるのですが、動いているかどうかもわかりません。家内の状況を見ながらミルクの里まで行ってみることにしました。

すると、走り出してすぐに「どれくらいかかるの」と、しんどそうに聞いてきます。家内は辛抱強くてちょっとくらいでは泣き言は言いません。そのため「ヤバい」と、この言葉を聞いてすぐに路肩にバイクを止め家内の様子をみました。本当にしんどそうでした。道路に家内を休ませておいてミルクの里に行って何か食べ物を買ってこようと思いましたが、「(苦しそうな顔で)行こう」と家内。意を決してミルクの里までバイクを走らせました。時間にして3分くらいでしょうか。とても長く感じました。ミルクの里のバイク駐輪場にバイクを停め、急いで食べ物を探しました。レストランでは時間がかかるため屋台のソフトクリームを買って食べさせました。・・・直りました。さっきのしんどさ苦しさが嘘のようにすぐに直りました。笑顔も出ています。本当に、「さっきのは何だったんだろう」と思うくらい嘘のように直りました。ちょっと拍子抜けするくらいです。まあ、いずれにしても良かった良かった。

 

 その後、改めてレストランで食事を摂って、記念撮影をして、大山を後にしました。帰路も暑さと戦いながら帰りました。因みに家内は眠さとも戦っていたようで、後ろのシートで体がぐらぐらしていました。「バイクに乗りながらよく眠れるもんだ」と感心というか呆れというか、それよりも危険なためぽんぽんと叩いて家内を起こしながら、15時30分無事家に到着しました。

 

 今回のツーリングで得た教訓です。一つ目、後悔が新たな後悔を産まないように気をつけよう。前回のツーリングで寒かった記憶だけを優先させて、当日の天気を考えないで服装を決めるようなことはしない。二つ目、何があるかわからないからそれへの備えは怠らない。作業をしないからと言って低血糖が起こらないとも限らない。怠ってはいけない。三つ目、予測できる危険は回避するための措置をとる。気が緩むとすぐ寝てしまう家内がバイクで寝ないようにするために、ヘッドセットで会話ができるようにしておく。これらは次回のツーリングに生かしたいと思います。

 

 はい、今回は調子に乗って長文になってしまいました(汗) まあ、たまにはいいですか(笑)

それでは次回も乞うご期待です。さようなら。 

 

 

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